原産国と原産地は違う

キャットフードはドライフードならエクストルーダーによる加熱処理、またウェットフードならレトルト殺菌などの最終加工工程を行った国が「原産国」として表示されるようになっています。
そのため原材料の「原産地」と、「原産国」が異なる場合があり、注意が必要です。

プレミアムフードや無添加フードなどでは、パッケージにそれぞれ原材料の原産地を表示しているものがあります。
どの国でフードを製造したかだけではなく、産地にまでこだわってフードを選びたい場合は、それぞれの産地を公開しているフード会社や、消費者からの問い合わせにも誠意を持って回答してくれる会社などを選んで購入するようにしましょう。

その他、原産国や原産地表示の注意点をご紹介します。

魚の原産国、原産地表示について

キャットフードによく使われる食材が「魚」です。
海の中を自由に泳ぎ回る魚は原産国と原産地が異なることが多く、日本で水揚げされたものか輸入されたものかでも大きく変わってきます。

例えば日本で水揚げされた魚は、とれた魚が泳いでいた水域もしくは水揚げした漁港名や都道府県名を原産地として表示できるようになっています。
一方で輸入した魚の場合、日本の漁船と同じ水域で捕獲した魚であっても輸入先の国が産地として表示されるようになっています。

魚は原産国と原産地を見極めるのが非常に難しく、天然の魚に限っては国産なら安心、海外産は危険とひとくくりには判断しづらいため注意しましょう。
ちなみに養殖の魚は養殖された土地が原産地となっています。

畜産物の原産地表示について

畜産物は育てる期間が長いものがあり、育てられている期間中に移動が必要になった場合、どこの産地の畜産物として表示すべきかの判断が難しいことがあります。
畜産物の産地は基本的に、育てられた期間が長かった場所を優先的に表示するようになっています。
例えば生きたまま輸入された畜産物の場合、その産地がどこになるのかは輸入した国で育った期間が長いのか、それとも国内で育てられた期間が長いのかによって決まります。
例えば海外で1年、国内で1年半飼育されていた畜産物の場合は国内で育った期間が長いため、国産という表示になります。
逆に海外で1年半、国内で1年飼育された場合は海外産の扱いになります。

また国産畜産物の産地についても、基本的にこの考えが適用されており、育てられた期間の長い場所が産地として表示されるようになっています。

穀物・豆類・野菜の原産地表示について

生きたまま輸入できる魚や畜産物と異なり、収穫してから出荷となる穀物や野菜は育った地域がそのまま産地として表示されています。
輸入した種苗を育てて国産品とする場合もありますが、国産の穀物や野菜は日本の気候と土壌に育まれて育ったことには変わりありません。

ただしキャットフードに使用する穀物・豆類・野菜などは、加工食品製造途中で出てくる副産物を使用しているものも多く、複数の原産地からとれたものが混合されていることもあります。

キャットフードで原材料の産地まで公開しているものはごくわずかですが、表示されているものとされていないものとでは飼い主さんの安心感も大きく変わるはずです。
ぜひ信頼できる業者を見つけたい場合は、原材料の産地まで詳しく回答してくれるようなフードメーカーを探してみてください。
RELATEDおすすめの関連記事
トップに戻る