キャットフードの原材料(ビートパルプ)

ビートパルプはキャットフードによく使われているため、目にすることも多い原材料です。

ビートパルプとは砂糖大根から糖蜜を絞り出した後の残りかすを乾燥し加工した、副産物と呼ばれるものです。
生産地は主に海外で、国内では北海道で作られています。
その内容や特徴がどのようなものかは、ぜひ以下を参考にしてみてください。

食物繊維が多く、特にペクチンが多く含まれている

ビートパルプには食物繊維が多く、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。
この食物繊維中、最も多いのがヘミセルロースと呼ばれる食物繊維で、約3~4割含まれています。
次いで多い繊維がセルロースとペクチンです。
ペクチンは果物などに含まれていることが多い食物繊維で、整腸作用があると言われています。

ビートパルプは、キャットフードに使われるほかの食物繊維源(米ぬか、ふすま、脱脂大豆など)よりも食物繊維が多く、成分中約8割程度が食物繊維です。
そのため整腸を目的としたフードなどの食物繊維源として使われていることがあります。

またペクチンは食べ物に粘りやとろみをつけたり、また食べ物同士をくっつけて安定した形に整えたりする増粘安定剤としても使われることがあります。
ビートパルプは食物繊維源として役立つのはもちろん、キャットフードの形を成型するのにも役立っています。

水分・油分の吸収に優れていて、腹持ちがいい

ビートパルプは水分や油分の吸収に優れていて、お腹の中でふくらみやすいという特徴もあります。
そのため、フードの腹持ちを良くしてくれます。

また水分と油分を吸収したビートパルプは、便のかさを増してくれます。
かさを増した便は大腸を刺激し、腸の運動を活発にしてくれます。

ビートパルプは猫に食べさせて大丈夫?

ビートパルプは加工方法が国によって異なり(国によっては砂糖を脱色する際に薬剤を使用することがある)、また保水性・保油性に優れていることから与えすぎには注意が必要だと指摘されることのある原材料です。

残念ながらビートパルプの産地まで記載してあるキャットフードはあまりありませんが、薬剤で加工されたビートパルプかどうかは産地でわかることがあります。
日本やヨーロッパ、アメリカなどの先進国では砂糖を薬剤で脱色するのではなく、技術で砂糖に含まれる色素を除去する方法が採用されています。
薬剤で脱色する方法を採用している国は徐々に少なくなってきているようですが、もしも不安を感じるような場合には、ビートパルプの原産地をメーカー自ら公開しているようなところからフードを購入すると安心です。

またビートパルプは食物繊維が多いため、便の調子が良好かどうかを見守りながら与えるのがお勧めです。
老猫や病気にかかった猫の中には腸の運動が弱いせいで、食物繊維が多い食事が合わない場合もあるので、便の調子が悪かったら無理して与えず、獣医にフードについて相談してみましょう。
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