キャットフードの原材料(穀物)

キャットフードの原材料に使用されている穀物には、主に以下のようなものがあります。

・小麦粉
・大麦
・米
・玄米

それぞれの穀類の特徴は、以下の通りです。

小麦粉

小麦粉はキャットフードによく使われている穀物です。
小麦粉に含まれている成分の約6~7割はでんぷんで、残りの成分中約1割程度はタンパク質です。
また食物繊維や脂質、ビタミン・ミネラルも含まれています。

小麦粉などの穀物に含まれるでんぷんは肉食動物である猫の消化能力に合わないため、キャットフードに穀物を加える必要があるのかどうか度々議論されることがあります。
ですが、小麦粉に含まれている食物繊維やグルテンと呼ばれるタンパク質は猫にとっても有用な栄養素です。

ただし、グルテンにアレルギーを持つ猫もいます。
猫と穀物の相性が悪く体調が良くないと感じた時は、動物病院で診察してもらうと共に、食事についても相談してみましょう。

大麦

小麦と同様に、大麦に含まれている成分中、最も多いのがでんぷんです。
小麦との違いは植物性タンパク質と食物繊維の違いにあります。

小麦粉に含まれている植物性タンパク質は粘りの強いグルテンと呼ばれるものですが、大麦に含まれているタンパク質は粘りの少ないホルデインと呼ばれるタンパク質です。
また大麦は小麦よりも食物繊維が多く、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方をバランス良く含んでいます。
また大麦の食物繊維には、サプリメントとしてよく用いられているβ-グルカンと呼ばれる繊維が豊富に含まれています。

ただし小麦と同じように、大麦に含まれているホルデインというタンパク質と猫の体質が合わないケースもあるため注意しましょう。

米、玄米

米や玄米も小麦や大麦と同様、でんぷんを多く含む食べものです。
米に含まれているタンパク質はオリゼニンと呼ばれるタンパク質です。
アレルギーが多いことで知られる穀物には小麦が多く、米アレルギーにかかる猫は現状少ないため、プレミアムフードなど食の安心・安全を追及するフードなどで使われることの多い穀物です。

また、玄米も同様にオーガニックにこだわりのあるキャットフードやプレミアムフードなどに、よく用いられている穀物です。
玄米は米とほぼカロリーは同じながら、米に比べて食物繊維やタンパク質、ビタミンやミネラルなどが多く、健康に関心を持つ人たちから注目を浴びている穀物です。
より健康増進効果が期待できることから、猫に栄養豊富な食材を与えたいと考えている飼い主さんたちに選ばれることの多い食材です。

猫にとって炭水化物が必要か、そうでないかは不明瞭な点が多く、猫にとって消化が苦手な穀物は与えない方がいいという考え方を持つ専門家もいます。
そのため穀物を使用しないグレインフリーと呼ばれるキャットフードも存在します。

ただし猫は消化が苦手なものの、全く炭水化物を利用できないという訳ではありません。
上記の通り、穀物には消化の助けとなる食物繊維や猫にとって必要なタンパク質も含まれています。
もしも猫と穀物との相性が良く、与えても体調に変化が見られないのであれば、ぜひ穀物を使用しているよりよいフードを探してみてください。
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