キャットフードによって糞の匂いが変わる

猫は犬に比べて、糞尿の匂いが強い傾向があります。
これは、動物の糞の匂いは食性によって大きく変わるからです。
一般的に動物は草食に近いほど糞の匂いは弱まる傾向があり、肉食に近づくほど糞の匂いが強くなる傾向があります。
つまり猫の糞の匂いがきつく感じるのは、猫が肉食動物である以上避けられないことで、ある意味猫として健康な生活を送っている証拠だとも言えます。

ただし猫に留守番させる時間が長かったり、匂いに敏感な家族がいる家庭だったりした場合には猫の強い糞の匂いが、猫や人のストレスになる場合もあります。
そのような場合にはキャットフードを変更してみて、糞の匂いを少し和らげる方法もあります。
フードに関しては猫の健康や体調を優先して決めるのが第一ですが、糞の匂いが気になる場合は、猫に合うフードの中からより糞の匂いが軽減できるものを選んでみてください。

糞の匂いがきつくなる原因

糞の匂いがきつくなる原因は様々ですが、上記のようにタンパク質や脂質の含んだ餌をたくさん食べる肉食動物ほど、糞の匂いが強くなる傾向があります。

この強い糞の匂いは体内で消化吸収しきれなかったタンパク質・アミノ酸を、腸内細菌が分解する時に出る硫黄化合物が原因です。
そのためタンパク質・アミノ酸の摂取が多い肉食動物ほど、糞の匂いが強くなってしまいます。

消化の良し悪しが原因かも?

上記のようにタンパク質豊富な食事をとらなくてはならない猫は、糞の匂いが強いのが一般的です。
そのため糞の匂いがきつくなるからと言って、とらせる栄養そのものを変えてしまうのはあまりお勧めできません。

ただし糞の匂いが通常よりもきついと感じられる場合は、フードが猫の体調・体質に合っていなかったり、猫が体調不良を起こしていたりする可能性も考えられるためフードの見直しが必要になる場合もあります。

一般的に猫の消化能力が衰えていてタンパク質を消化しきれていない時、またフードに猫にとって消化しづらい栄養素(炭水化物や食物繊維など)が多く含まれている時、さらに腸で糞の嫌な臭いを作り出す悪玉菌が多い時などに、糞の匂いが強くなりやすいと言われています。
また糞の嫌な臭いを作り出す悪玉菌は、高タンパクな食事ほど増えやすいとも言われています。

フードを変えていないのに、いつもより猫の糞の匂いが強いと感じる時は消化不良や体調不良の心配があるため食事の相談も兼ね、獣医師に相談してみるようにしましょう。
また最近では猫の腸内環境(菌の分布や菌の多さなど)について検査してくれる動物病院もあるため、腸内環境が良好かどうかも合わせて確認してみましょう。

フード内の乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維の役割について

キャットフードには腸内環境改善のために乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維などを配合しているものがあります。
これらの成分が腸内環境を本当に改善してくれるかどうかは、専門家の間でも意見が分かれ、確実なところははっきりとわかっていないことも多いようです。
ただし腸内環境改善の見込みがあるため、これら3つの成分を積極的に取り入れることを勧める意見が現在は多いようです。

腸内環境は猫の食べ物の消化能力や、糞の匂いにも大きく関わっています。
もし飼い猫の腸内環境が気になる場合には、この3つの成分が含まれているフードを試してみると良いかもしれません。

猫の糞の匂いは食べるものや体調によって変わってきます。
前述した通り、フードの中に猫にとって消化しづらい成分を多く含んでいると匂いが強くなる傾向もあります。
炭水化物や食物繊維が多く含まれるフードは意外と多いため、いつもより少し匂いが強いと感じた時は、フードを見直してみたり専門家に相談したりして、猫の消化能力に合ったフードを選んでみましょう。
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