キャットフードの原材料(野菜)

穀類と同様に野菜も猫にとって必要という意見、また必要でないという意見に分かれやすい食材です。
ちなみにキャットフードに使われることのある野菜は、下記のようなものがあります。

・野菜類(ポテト、人参、ほうれん草、グリーンピース、トマト、パセリ)
・野菜パウダー(キャベツ、人参、ほうれん草、かぼちゃ、トマト)

以下、キャットフードに野菜を取り入れることのメリットやデメリットなどをご紹介いたします。

メリット

1、食物繊維がとれる

食物繊維は穀類やその他副産物などの原材料で補えるため、必ず野菜で取らなければならないとは限りませんが、野菜も食物繊維の供給源となる原材料です。
キャットフードには、加工食品製造途中で出る副産物を食物繊維源として配合しているものもあり、繊維が多く配合されているものもあります。
野菜をそのまま使用したフードなら、自然そのままの状態に近い形で食物繊維が取れるため、繊維の取りすぎによる心配があまりありません。

2、野菜由来のビタミンやミネラルがとれる

猫にとって必要な栄養素は総合栄養食ならすべてとれるようになっていますが、野菜をそのまま使用したキャットフードなら、野菜由来のビタミンやミネラルを自然に近い形でとることができます。
サプリメントという形で添加する栄養と、自然な形で食材から得られる栄養素とでは体内の吸収率が変わると言われています。

野菜の中に含まれているビタミンやミネラルは胃から腸を通り、ゆっくり時間をかけて吸収されるため、効率よく体内に取り入れることができます。
一方でサプリメントの場合は栄養そのままの形で取り入れるため、取り入れた時に体がその栄養素を必要としていない場合、利用されずにそのまま排出されることがあります。

野菜由来のビタミンやミネラルは、猫が自分で体内で作り出せるもの(ビタミンCなど)もありますが、その他の栄養素で猫に与えたいものがあるなら野菜の形であげるのも一つの方法です。

デメリット

1、猫によっては合わない成分が含まれている

一方、キャットフードに野菜を入れる必要がないと言われる所以は、野菜に含まれている成分が猫の体調と合わないケースがままあるからです。

例えばキャットフードにはほうれん草が使われているものがあります。
ほうれん草は鉄分の供給源としては優れた野菜ですが、ほうれん草に含まれるシュウ酸という成分が結石を持つ猫や結石予防には良くないと言われることがあります。

またキャベツを始めとしたアブラナ科の植物は、大量に食べると甲状腺低下を招く恐れがあると言われています。

さらにナス科のトマトやポテトは、毒性のあるソラニンというアルカロイドが含まれていることから猫への使用を避けるべきという意見もあります。

これらの情報はあくまで大量に食べたケースで、フードに含まれる程度の量であれば問題を引き起こすことはあまりありません。
ただし猫の体調が悪い時やフードとの相性が悪い時などは、フードに使われている野菜との相性が良くない可能性もあります。
猫に野菜は必要ないという意見もありますが、野菜には野菜からしか得られない栄養素などもあり、飼い主さんにとってもどう考えるかは悩ましいところではないでしょうか。
ただし野菜は肉食動物である猫にとって、絶対に必要な食べ物という訳ではありません。
時には与えたり、また与えるのを止めてみたりして、ぜひ猫と野菜との相性を確かめてみるようにしてみてください。
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