高いキャットフードと安いキャットフードの違い

原材料はそれほど大きな差があるように見えないのに、キャットフードは比較的高価なものと安価なものがあります。
この違いは一体どこにあるのか、をご紹介したいと思います。

高価なフードと安価なフードの違いを見極められるようになれば、手ごろな値段で質の良いキャットフードも見極められるようになります。
ぜひフードを選ぶ時の参考にしてみてください。

一番大きな違いは、使用する食材の違い

安価なフードでは、穀類・豆類や加工食品の製造途中で出る副産物をメインの食材として使用しているものが多いのに対し、高価なフードでは肉や魚、スーパーフードと呼ばれる健康食材などを使用しているものが多くあります。
安価なフード・高価なフードには以下のような食材が原材料として表示されているものをよく見かけます。

(安価なフードによく見られる原材料表記)
肉・魚類:○○エキス、○○パウダー、○○副産物など
穀類・豆類:ふすま、おから、米糠、脱脂大豆、ホミニーフィードなど
油脂:パーム油、動物性油脂など
その他:野菜パウダー、セルロースなど

(高価なフードによく見られる原材料表記)
肉・魚類:○○生肉、新鮮な(フレッシュな)○○肉・魚など
穀類・豆類:米、玄米、オーツ麦、全粒ひきわり○○など
油脂:○○脂肪、サーモン油、亜麻仁油、ココナッツオイルなど
その他:ポテト、エンドウ豆、野菜やドライフルーツなど

また高価なフードの中には遺伝子組み換え作物不使用を謳うもの、ヒューマングレードを謳うものなどがあり、使う食材もより消費者が安心できるものを使用しているという特徴があります。
一方、安価なフードの場合は飼料として用いる食材が多く、普段あまり接することのない食材が原材料欄に表示されていることがあります。

ミネラルの表記の違い

安価なフードでは添加しているミネラルの表記が簡易なのに対し、高価なフードの場合は添加しているミネラルをより詳しく表記していることがあります。
例えば亜鉛や鉄、カルシウムをフードに添加している場合、安価なフードではそのままの表記なのに対し、高価なフードでは○○酸亜鉛、○○酸鉄、○○酸カルシウムなど、ミネラルがどのような成分と結合しているか(キレート化と呼びます)まで詳しく表記されています。
ミネラルはどのような成分と結合しているかによって、体内での吸収率が変わってきます。
そのため高価なフードではより詳しい表記が採用されています。

添加物の使用割合の違い

安価なフードでは着色料や保存料など添加物を使用したものが多いのに対し、高価なフードでは添加物不使用を謳う商品が多く見られます。
そのため賞味期限や保管方法が安価なフードと高価なフードでは異なる場合があるので、購入前にしっかり確認しておきましょう。

フードの使用目的の違い

毎日の主食として与えるフードは比較的安価なのに対し、各種疾患に対応して栄養バランスが設計してある療法食は比較的高価なことがあります。
フードの使用目的が異なる場合、価格や原材料表示だけではフードが適正なものかどうか判断ができません。
療法食を与える場合は価格や原材料だけに惑わされず、獣医師の指示に従って猫の体質・体調に合うものを優先して取り入れるようにしましょう。

安価なフードにも高価なフードにもそれぞれにメリット・デメリットがあり、場合によっては飼い主がいいと思うフードが猫の体質・体調・食の好みに合わないケースもあります。
上記はフード選びの参考にするにとどめて、まずは猫の健康にとってよいもの、好みに合うもの、飼い主さんと猫とのライフスタイルに合うものを優先してフードを選んでみてください。
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